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【感想】人間に向いてない(黒澤いづみ)



Amazonの審査が通ったので、今日から読書メモ始める。
最近は小説エッセイより旅行ガイドや調べものに時間を割くようになったので、これもやっぱり「もっと早くに手を付けていれば良かった」と思った。
基本的に何をやるにしても素早く動けない。

なんか表紙の画像を勝手に使ってはいけない、らしくて、本当はもうちょっと大きな画像載せたいんだけど仕方ないー。
映画の方も、公式の宣伝ポスターやトレーラーはokだけどスクショは不可、らしくて不自由。
…の割には、あちこちでスクショっぽい画像載せてる感想、ネタバレサイト見るんだけど。

旅行と一緒で写真(画像)が無いとすぐに忘れてしまうのに。
とりあえずひとつめの感想。


人間に向いてない (黒澤いづみ) 

★★★☆
単行本(2018-06-14)



(2020年2月)

…タイトル的に最初はこれかなと思った。


・第57回メフィスト賞受賞作


もっとホラーな感じ(表紙なんか特に)だと思っていたら割と内容は普通で、引きこもりがいる一家の葛藤、みたいな話だった。
怖くて気持ち悪い話を期待して読むとちょっと違う。
人が虫やら何やらの異形に、といっても、グロテスクな変容描写や、変異したそれらが他人に危害を加えたり、変容のパンデミックが起こったり、という感じの内容ではなかった。


…あと、どうしても今私は息子のユウくんポジから物語を見てしまう。
今でこそ適度に放置されているけど「こんなはすじゃなかったのに」とか「なんでこんなことになっちゃったんだろう」とかは、当時毎日言われていた。
一番最悪なのが「(学校行かないなんて)ご近所に恥ずかしいじゃない!」というやつ。
最近は私が「ニートの娘がいるなんて、ご近所には恥ずかしくて言えないねwww」と先に口に出してしまう事でだいぶこの言い回しを聞かなくて済むようになった。
…これ内容と関係ないね。でも一応申し訳ないなとは思ってはいるんですよ。




引きこもりをはじめとした社会的弱者の若者が、生理的嫌悪感をもたらす、しかし無力な「異形」に変化する「異形性変異症候群」。
主人公は引きこもりの息子(ユウくん、22歳)を持つ母親の美晴。
基本この母親の「変異してしまった息子を助けたい」的な視点で話が進むので恐怖感的なものは皆無。
これが父親視点だったら「変異した元息子にいつまでも入れ込む理解できない妻」的な話で、もっとホラー風味になるのかもしれない。


息子の変異をきっかけに高まる夫への不満、互助会的な「みずたまの会」、そこで出会う他所の変異者の家族たち。
変異者の為の病院や、デイサービス、そして最終的には保健所。
(物語の都合もあるかもだが)父親の方はあっさり「変異する前からもあいつはもう駄目だったし、今なら合法的に息子を捨てられる」という立場を取るが、やっぱり父親って子どもに興味ないのが多数派なんだろうか。
物語中主人公が↑の施設を訪れる描写があるけど、基本的にそこに出てくるのはほとんどが女親。
勲夫のようなタイプはともかく「みずたまの会」に関しては、日曜日の互助会合でも父親の参加はほぼなし。


正直本の内容よりも、自分の両親の未だに許せていない点、が頭の中をくるくるしててなんだか上手く集中できなかった。


「みずたま」で出会った津森の娘(チワワ)が死に、夫が息子を森に捨てたのがきっかけで実家に戻り、そこで「みずたま」が消滅したことを聞く。
元みずたまの仲間のひとりが「魚の息子を食べてしまった」と告白するが、こういう部分はもうちょっとグロくても良かった気がする。

最終的に息子は人間の姿に戻るが、感染範囲を広げた奇病のおかげで今度は夫の勲夫がてんとう虫になってしまう。
回復した「生還者」も見られるようになってきたが、一方では未だ保健所に運び込まれる異形も多数。
しかしもう美晴は焦りも期待もしない。ただ目の前の現実を生きるだけ。
夫の顛末については触れられていないが、なんとなくそのままなんじゃないかという気がしなくもない。




私は今の状況をそこまで非難されているわけでもないし、そこまで苦しんでいるわけでもないけれど、

最後のほうの「母親にとっては過ぎたこと、終わったことで処理できるのかもしれない」「引きこもりに理解のある素振りを見せて安心させておきながら『いつまで逃げるの?』なんて訊ねること。今までどれほどのことがあったとしても、終わってしまえば『そんなことあったっけ?』で済まされてしまうのか?」

あたりのくだりは、私が今現に引きずっている事なのでなんだかもっと言ってやれ!という感じだった。
今抱え込んでいる気持ちを話したところで、確かに「あんたまだそんなこと気にしてるの?」とか言われるし。
まあ家から追い出されないだけ十分ありがたいのだろうけど。


この優一氏と違って、私は10年以上ニート(たまにバイト)をしている訳で、高校中退だけど引きこもり5年目の22歳って、まったくまだ全然余裕な気がする。
当時は私も絶望していたけど、今から考えたらいくらでもどうにでもなる年齢だったなー。
一気読みしたけど、もっとホラーが読みたかったというのが率直な感想。
自信と自己肯定感大事。





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